神棚の御札について
お札の種類について
神棚に納める御札は大きく分けると3種類のものになります。
「神宮大麻(伊勢の大神宮さまのお札)」・・神棚の正面に納めます
「氏神さまの御札」・・神棚の右側に納めます
「崇敬する神社の御札」・・神棚の左側に納めます
これら3つの御札をお受けする(御札には本来、「買う」「購入する」という言葉は使いません)とよいでしょう。
神宮大麻(伊勢の大神宮さまのお札)について
神棚の正面には、皇祖である天照大御神を祀る伊勢神宮の「神宮大麻」を納めます。
神宮大麻とは「天照皇大神宮」という神号と印が押してあるお札のことです。
神宮大麻は全国の神社でいただくことができます。
氏神さまのお札について
神棚の右側には、地元の氏神さまや一宮(いちのみや)の御札を納めます。
一宮(いちのみや)とはある地域(昔の国割り)の中で最も社格の高いとされる神社のことです。
例えば「東京都」は昔、「武蔵国」と呼ばれていましたので、東京の一宮は「小野神社」になります。
しかし、「静岡県」は「三河国」「遠江国」「駿河国」「伊豆国」の4国が合わさってできた県ですので、一宮は一つだけではありません。ご自分の住所と照らし合わせ、調べてみてください。
国名・・社名
山城国・・賀茂別雷神社 と 賀茂御祖神社
大和国・・大神神社
河内国・・枚岡神社
和泉国・・大鳥大社
摂津国・・住吉大社
伊賀国・・敢国神社
伊勢国・・椿大神社 と 都波岐神社
志摩国・・伊雑宮 と 伊射波神社
尾張国・・真清田神社
三河国・・砥鹿神社
遠江国・・小国神社 と 事任八幡宮
駿河国・・富士山本宮浅間大社
伊豆国・・三嶋大社
甲斐国・・浅間神社
相模国・・寒川神社
武蔵国・・小野神社 と 氷川神社
安房国・・安房神社
上総国・・玉前神社
下総国・・香取神宮
常陸国・・鹿島神宮
近江国・・建部大社
美濃国・・南宮大社
飛騨国・・飛騨一宮水無神社
信濃国・・諏訪大社
上野国・・一之宮貫前神社
下野国・・二荒山神社 と 二荒山神社
陸奥国・・鹽竈神社 と 都都古和氣神社 と 都々古別神社
出羽国・・鳥海山大物忌神社
若狭国・・若狭彦神社
越前国・・氣比神宮
加賀国・・白山比咩神社 と 石部神社
能登国・・氣多大社
越中国・・気多神社 と 高瀬神社 と 射水神社 と 雄山神社
越後国・・彌彦神社 と 居多神社 と 天津神社
佐渡国・・度津神社
丹波国・・出雲大神宮
丹後国・・籠神社
但馬国・・出石神社 と 粟鹿神社
因幡国・・宇倍神社
伯耆国・・倭文神社
出雲国・・出雲大社
石見国・・物部神社
隠岐国・・水若酢神社 と 由良比女神社
播磨国・・伊和神社
美作国・・中山神社
備前国・・吉備津彦神社
備中国・・吉備津神社
備後国・・吉備津神社
安芸国・・厳島神社
周防国・・玉祖神社
長門国・・住吉神社
紀伊国・・日前神宮・國懸神宮 と 丹生都比売神社 と 伊太祁曽神社
淡路国・・伊弉諾神宮
阿波国・・一宮神社 と 上一宮大粟神社 と 大麻比古神社 と 八倉比売神社
讃岐国・・田村神社
伊予国・・大山祇神社
土佐国・・土佐神社
筑前国・・住吉神社 と 筥崎宮
筑後国・・高良大社
豊前国・・宇佐神宮
豊後国・・柞原八幡宮 と 西寒多神社
肥前国・・與止日女神社 と 千栗八幡宮
肥後国・・阿蘇神社
日向国・・都農神社
大隅国・・鹿児島神宮
薩摩国・・枚聞神社 と 新田神社
壱岐国・・興神社 と 天手長男神社
対馬国・・海神神社 と 厳原八幡宮神社
崇敬する神社のお札について
皆さんが神棚を祀る際、こうなって欲しいという願いがあると思います。「商売繁盛」「良縁祈願」「家内安全」など。
神棚の左側には、その願いを叶えて下さるご利益をいただける神社の御札を納めます。
例えば、商売繁盛でしたら「伏見稲荷神社」。良縁祈願でしたら「出雲大社」の御札を納めるといった感じになります。
お札のおまつりの方法や交換の頻度について
お札の並べ方は宮形によって異なります。
屋根がひとつの「一社造」の場合は神宮大麻を一番前にし、その後ろに氏神様(地元の神社)のお札、ほかに崇敬する神社があればそのお札を一番後ろにします。
屋根が三つの「三社造」の場合は、中心に神宮大麻、向かって右に氏神様、左に崇敬する神社のお札を納めます。
神宮大麻、氏神様のお札とも、新年には新しいお札をお祀りしてください。
なお、お札を包んでいる薄紙は、汚れや穢れを防ぐためのもの。宮形に納める際には薄紙を取って納めます。
単なるカバーですので、捨てても大丈夫ですが、つけたままでも一向に構いません。
☆お札を4枚お祀りする方法
御札を4枚以上お祀りする場合は、向かって左側の崇敬する神社のところに、重ねてお祀りするようにします。
「知識ゼロからのお参り入門」より